『君』

山と積まれた渦に巻き込まれ

しだいにとろけ

行き先をなくした者たちが

華やかに

ひなびた裾をただす

 

しみついた香りが鼻をぬけ

振り返りざま

ひとひらひとひら

つま先で踏み

 

散る影に

酔いしれてゆく

 

太極の潤いを模した宴

つれづれ行き交う者たちの

胸肌に触れ

つり鐘を鳴らし

 

くるくると廻る紅い傘に

また

連れられてゆく

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