『朧』

声に出してみるとちがう
麗しの言葉も下衆な表現も

声に出すと
聞いたことがあるかどうか
すぐにわかる

とても単調
平凡な色

短いのに鐘のように響くもの
波打つもの
そこにあふれるもの

背中にはりつくものもあって

突き刺すもの
とどまるもの
消すもの 消えるもの


きみは言葉の服を着ている
あのひとの言葉をみている

唇より外から
お腹のなか

単独行で
広く広く落ちてゆくよう


言葉にぬれた身体で
何処まで進もう


標はなくすべるように
頭のさきから剥けたけれど
架かるものはあるか

きみの肌に映る言葉は
ゆきながら
染み込むだろうか

骨に届くまで
しろい影となって

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