『横溢』

にぎった手がぬれている
夢の奥からみえるものと
祖母はやすんでいるが

結晶を抱いているのだ
同じ景色のなかで


尾をひく夢とともにあり
三角のこころと
まるい手
祖母は溶けているが

昨日と明日をまとめているのだ


意味が流れ出す
彼がやってくるよ


かわいた手で祖母の手を取るんだ
その手にみずがしみこむ

祖母は心地よさをわかっている

さいごのひと呼吸を
彼の顔にかけてやれ

そして彼を
充たしてやれ

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