『砂上』

耳の奥で風の音がする
ひとの声を聴く場所で ふと

裸の音だ
その手でふれられるほどの

雑踏で座り込みそうな
敵があるという夢にずっと


言葉の砂が落ちる音
きみも僕もまみれ
食んでいる

甘い水でのどを潤すんだ
どこまでもしみこむだろうから


溜まることを考える
うずたかく
きみはおぼえず見上げ
わずかにおののく

その山から自由でありうるのか
責任? いや
むしろ消化?


さざ波は昼夜寄せている
あたたかく やさしく
手に手をとって
しびれさせてくれるまで


耳の奥で寄せている

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