一歩一歩水がはねる
きみの膝が冷たい
背からのぞき見る視線とともに
何処へ飛び立つのか
きみはそこにいるのか
雨が降りかかる
何を忘れたのか
日々の喧騒のなかで
絞りだした声に
応えるものがあるか
そこにはいないのだ
きみ自身こそがいるのだ
つまり誰なのか
言葉か身体か
経験か関係か
夢か意図か
きみはしびれないか
きみ自身にふれたとき
雷が走らないか
すこし眠るといい
そして耳を澄ませるのだ
どんな風が吹いている
きみは抱かれているか
足下から昇る気に委ね
大きく進みなさい
大きく豊かで
進みなさい